東京 車椅子で巡るアクセシビリティガイド
地下鉄、寺社、新幹線、そして博物館の入口で、実際に使える情報をまとめました。
東京は、車椅子で旅しやすい大都市のひとつです。東京メトロと都営地下鉄は全駅にエレベーターがあり、路線バスはノンステップ車にスロープを備え、新幹線にも車椅子スペースが確保されています。日本では短期滞在の旅行者向けの障害者手帳は発行していないため、出身国の障害者証明とパスポートを持参してください。
都心の主要エリアは概ね同じ状況です。丸の内、銀座、上野、浅草、新宿はいずれも舗装が行き届き、ほぼ平坦です。寺社の参道や伝統的な商店街には小さな石畳の区間もありますが、皇居から上野、浅草へと続く主要な観光軸はなめらかです。郊外の歩道はやや凹凸がありますが、点字ブロックと歩道切り下げは標準的に整備されています。
東京で計画を立てるときに押さえておきたい点は3つあります。1つ目は、東京メトロと都営地下鉄はバリアフリーが徹底されており、全駅に少なくとも1基のエレベーターがあること。ただし、エレベーター経路が最短ルートとは限りません。2つ目は、福祉タクシーは利用できますが台数が限られており、夜間は前日までの電話予約が安心です。3つ目は、国立の博物館や庭園では、手帳所持者とその介護者1名が無料となること。
以下では、車椅子利用者の視点で東京の交通や観光がどう機能するか、用意しておきたい書類、初日にどこから回るかを項目別にご紹介します。
どこから始めるか
3〜5日の滞在なら、東京メトロとJR山手線を主軸に、夜間の難しい移動に福祉タクシーを1回利用する組み合わせがおすすめです。丸ノ内線、有楽町線、千代田線、銀座線はいずれもエレベーター整備が進んでおり、車椅子で訪れたい主要観光地をカバーします。JR山手線は東京駅、上野、秋葉原、渋谷をぐるりと結び、約1時間の段差のない移動が可能です。
ホテルは東京駅、大手町、上野、新宿、浅草のいずれかの近くを選ぶと便利です。これらを拠点にすれば、皇居東御苑、上野の博物館群、浅草寺、スカイツリー、新宿御苑、明治神宮へバリアフリーの地下鉄やJRで移動できます。六本木や渋谷もアクセス可能ですが、坂が多めです。
夜間の重要な移動は、福祉タクシーを必ず事前予約しておきましょう。たとえばレストランからの帰りや、新幹線への乗り換えなどです。東京の車椅子対応タクシーは電話受付で、夜間利用は前日までの予約が望ましいです。
国立の博物館や庭園のほとんどは、障害者手帳を持つ方と介護者1名が無料で入場できます。写真つき身分証明書と、出身国の障害者カードを持参のうえ、有人窓口でご提示ください。障害者割引のページに、東京の主要施設で受け付けられる書類をまとめています。
詳しく紹介している主要観光地
浅草寺 浅草にある東京最古の寺院で、入場は無料です。東京観光公式サイトは、境内に車椅子スロープ、エレベーター、多目的トイレがあると掲載しています。雷門から仲見世通りへ続く参道は平坦で舗装されています。
皇居東御苑 旧江戸城の本丸跡にある無料の公園で、大手門から段差なく入れます。入園料も事前予約も不要です。月曜日と金曜日は休園です。
上野公園の博物館群 国立3館(東京国立博物館、国立科学博物館、国立西洋美術館)と上野動物園が、ひとつのバリアフリー対応の公園内にあります。3館とも段差なく、全フロアにエレベーターがあり、障害者手帳所持者と介護者1名は無料で入館できます。
新宿御苑 東京で最もバリアフリーが整った大規模庭園で、イギリス式風景式庭園とフランス式整形庭園の間も舗装路で結ばれています。大人通常入園料は500円、障害者手帳所持者と介護者1名は無料です。
東京スカイツリーと東京タワー 都内の2大展望タワーです。どちらもエレベーターと展望デッキまで段差なくアクセスできます。両施設とも、手帳所持者および手帳1冊につき介護者1名まで、半額の障害者料金を適用しています。
空港到着時の動線
東京の空の玄関、羽田空港と成田空港はどちらも完全にバリアフリーです。PRM(移動制約のある旅客向けの介助)は無料で、ご利用の航空会社に出発48時間前までに予約します。ターミナル内の移動、搭乗、手荷物までを含めて介助を受けられます。両空港には専門の介助スタッフチームがいて、ターミナル全体が段差なくつながっています。
羽田から都心への移動は、東京モノレール、京急線、リムジンバスのいずれもバリアフリー対応の選択肢があります。モノレールと京急線はホームにエレベーターでアクセスでき、所要約25分で都心に到着します。成田からは、東京駅まで成田エクスプレスで約1時間、段差なしの乗降と車椅子スペースの確保ができます。あるいは、ドアtoドアで利用できる福祉タクシーを事前予約する方法もあります。
公共交通の概要
東京メトロは9路線、都営地下鉄は4路線を運行し、運賃は両者で連携しています。すべての駅に少なくとも1基のエレベーターがあり、各事業者の公式サイトでエレベーター乗り換えマップが公開されています。バスは全車ノンステップ車で、運転士がリクエストに応じてスロープを展開します。
JR山手線をはじめ、都心のJR線は全駅でエレベーター乗降が可能です。JR東日本は、東京駅と上野駅を発着する長距離列車を運行しており、駅係員が無料でスロープでの乗降を手配してくれます。新幹線の車両には、段差のない多目的トイレのとなりに車椅子スペースが少なくとも1席設けられています。
福祉タクシーは、東京無線や日本交通の車椅子対応車両で利用できます。夜間利用は前日まで、日中は2時間前までの電話予約が目安です。運転士が後部スロープを展開し、車内で車椅子を固定するお手伝いをします。
書類と割引
有料施設には3つの書類を持参してください。写真つき身分証明書(パスポートが最も確実)、出身国発行の障害者カードまたはパス、そして直近の医師による所見書(レターヘッド入り)です。日本の障害者手帳は居住者向けに発行されるもので、海外からの旅行者は出身国の同等書類で代用します。
国立の博物館、庭園、主要な展望タワーでは、障害者料金は有人窓口で適用されます。自動券売機やオンライン購入では割引が受けられません。窓口に並ぶ前に、書類を取り出しておくとスムーズです。障害者割引のページに、東京の主要施設で必要となる書類を施設ごとにまとめています。
このページの確認方法
最終確認日 .
情報源:
- Tokyo Metropolitan Government: Tokyo Tourism (gotokyo.org) (確認日:)
- Tokyo Metro (official) (確認日:)
- Tokyo Metropolitan Bureau of Transportation (Toei, official) (確認日:)
- JR East (East Japan Railway Company, official) (確認日:)
- Imperial Household Agency: East Gardens of the Imperial Palace (確認日:)
- Tokyo Tourism: Senso-ji Temple venue page (確認日:)
- Tokyo National Museum: admission and discounts (確認日:)
- Kahaku: accessibility and barrier-free information (確認日:)